SDGsで日本はアジアを牽引できるか?~世界のSDGs達成度ランキングからみる日本の役割~

マレーシアでSDGsとピコ太郎さん??

先日、マレーシアにいる友人から一枚の写真とメッセージが届きました。

「ピコ太郎さんのSDGsのCMが街の中心地でずっと流れてる!」

SDGsは国連(193か国が加盟)で採択された目標だから、世界中で目にする可能性があるのは普通のこと…
ん?でもなぜマレーシアで日本の芸人、ピコ太郎さん??
今日はその謎を解いていきたいと思います。

世界SDGs達成度ランキングでアジア1位は日本

2019年6月に発表された世界のSDGs達成度ランキングでは、日本は162か国中15位という結果でした。
1位はデンマーク、2位にスウェーデン、3位フィンランド、4位フランス…と上位に欧州の国々がランクインしていますが、

地域別に見てみると、日本はアジアの中でSDGs達成度ランキング1位です。
2位はお隣の韓国で、世界ランキングでは18位、3位は中国で世界ランキングでは39位となっています。
世界ランキングから、日本と韓国は他のアジア諸国に比べてSDGs達成度が高いことがわかります。

ということは、日本のSDGsの取り組みはアジアの国々にとってお手本となるということ。
日本のSDGsの情報はアジアの国々に広がっていく、ということが想像でき、
マレーシアの街中で日本のSDGsのCMが流れている訳も納得できますね。

吉本興業さんとSDGs

ちょっと余談にはなりますが、日本のお笑い界を牽引する吉本興業株式会社は、実は国連広報センターと連携してSDGsを広める活動を行っています。
ピコ太郎さん(吉本興業所属)は2017年に、外務省からSDGs推進大使に任命され、米ニューヨーク国連本部で、「SDGs版PPAP」を披露しています。私も、2018年に「エコプロ2018」という日本最大級の環境関連展示会に参加した際、吉本興業の芸人さんたちが漫才をしながらSDGsについて紹介しているステージを見ました。

吉本興業さんのSDGsの取り組みを紹介する専用Webサイトには、

「吉本興業は、国際社会の一員として、持続可能な開発目標(SDGs)に賛同し「笑顔」につなげる活動を通じて、より良い国際社会の実現に貢献・応援いたします。」

と書かれていました!お笑い大好きな私としても今後の吉本興業さんの活動に注目したいと思います。

アジアにおける日本の役割

世界のSDGs達成度を示す報告書の中で、日本のSDGs達成状況で最大の課題と指摘されている目標は、

・目標5「ジェンダー平等を実現しよう」
・目標12「つくる責任 つかう責任」
・目標13「気候変動に具体的な対策を」
・目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」

の4つです。この結果を受けて、日本のSDGs推進本部は「日本のSDGsにおける優先課題」にジェンダー平等を明記しました。

↓日本のSDGs優先課題についてはこちらのコラムをチェック!↓
 SDGsと日本の動き https://greenprop.jp/column/p1153/

また、最近プラスチックごみ問題が世界中で注目されていますが、海外から、日本は過剰包装だとの批判の声もあります。この問題は目標12に関わってきますね。
そして2020年7月1日から、ついに日本でもプラスチック製買物袋の有料化がはじまります。

↓プラスチック製買物袋の有料化についてはこちらのコラムをチェック!↓
レジ袋有料化と容器包装を巡る外部環境  https://greenprop.jp/column/p1200/

日本はSDGsでアジアのお手本となるべき国。アジアのSDGsの取り組みを牽引していかなくてはなりません。
今年は東京オリンピック・パラリンピックも開催され持続可能な大会の準備・運営も大々的に進められています。

課題を克服し、目標達成度を上げることができるのか?
2020年、世界中から日本のSDGsの取り組みに注目が集まります!