3Rはリデュースから 先進的なリデュースの取り組みを紹介

3R(スリーアール)とは?

3R(スリーアール)はReduce(リデュース)、Reuse(リユース)、Recycle(リサイクル)の3つのRの総称です。

Reduce(リデュース)は、廃棄物の発生を少なくすること。
Reuse(リユース)は使用済製品やその部品を廃棄せず、繰り返し使うこと。
Recycle(リサイクル)は廃棄物等を原材料やエネルギー源として有効活用することをそれぞれ現しています。

持続可能な社会の実現に向けて、日本でもこれまで以上に3Rの取り組み強化が求められる中で、リサイクルに関する企業の取り組みや、リユースのためのサービスなどはよく耳にしますが、リデュースについては、他の2つに比べまだまだ取り組みが遅れている印象があります。

循環型社会を考える上で、最初のステップであるリデュースは3Rの第一歩ともいえる重要なものです。今回はそのリデュースに焦点を当て、日本国内の先進的取り組みを紹介します。

ペットボトルの使用量を減らす 水Do!

「水Do!(スイドゥ)」は、駅や公共施設などに給水スポットの設置を促進することで、ペットボトルなど使い捨て飲料容器の使用を減らし、環境負荷の低減と地域の水資源保全を目指す取り組みです。

近年プラスチックごみの海洋汚染が社会課題となり、世界中で脱プラスチックの取り組みが進められています。特にヨーロッパでは、公共設備や観光スポットなどでの給水機の設置が広がっており、ペットボトル入りの水を買わなくても、水筒を持ち歩けば水分補給ができるような環境整備が進んでいる地域もあります。

水道水と市販のペットボトル水を比較すると、ペットボトル水の方が飲用に適しているのではないかと考える人も多いかもしれません。しかし、実際に水道水と市販のペットボトル水の水質基準項目を比較してみると、水道水の方が厳しいそうです。

(参考:Yahoo!ニュース 知っていますか?ペットボトル水と水道水 ―ここが同じ!ここが違う!)

水Do!の賛同団体で構成される「水Do!ネットワーク」は、全国各地に30団体あります(2019年11月時点)。ペットボトル等使い捨て容器の使用を減らし、ごみやCO2、社会的コストの削減を実現するため給水スポットづくりの提案を行っています。活動に賛同する企業や行政機関、自治体やイベント主催者等が増えることで、給水スポットの設置は広がっていくでしょう。今後、循環型社会の実現に向けて、水筒を持ち歩く人が増えていくかもしれません。

(参考:水Do!公式Webサイト

飲食店の食品ロスを減らすアプリ Reduce Go

 Reduce Goは食品ロスを減らしたい飲食店と、安く食事をしたいユーザーをマッチングするアプリです。ユーザーはアプリで、現在地に近い店舗の廃棄予定の食品とその受け取り時間の一覧を見ることができ、月額1,980円で加盟店舗から毎日2回まで食品のテイクアウトが可能になります。

食品ロスとは、まだ食べられるのに廃棄される食品を指し、日本は年間612万トンもの食品ロスが起こっています。(農林水産省及び環境省「平成29年度推計」) そのうち半数以上が飲食店やスーパー、食品工場等から出る事業系食品廃棄物です。売れ残りや食べ残し、規格外品などが該当します。

世界では飢餓に苦しむ人が多くいる一方で、国、地域によっては大量の食品ロスが起こっているという現実。こういった矛盾に対し問題視する人も増え、解決のための取り組みが近年増えてきています。

Reduce Goは私たち消費者が活用できる食品ロス削減につながるサービスです。こうしたアプリを用いたマッチング、モノや場所のシェアといった新たな仕組みの構築により、廃棄物の削減やリユースの促進など3Rにつながるサービスが増えています。ぜひ活用してみてください。

(参考:Reduce Go公式サイト)

日本の3Rのこれから

持続可能な社会形成に向けて、3Rの取り組みは世界中で推進されています。廃棄物を出さない資源循環型の社会を実現するためには、3Rの3つの取り組みが偏りなく発展していかなければなりません。これまで比較的リサイクルの取り組みが進んでいた日本において、リデュースの取り組みは、まだまだ発展途上です。

先進的な取り組みのアイディアを取り入れながら、さまざまな分野でリデュースの取り組みが進んでいくと良いですね。